Guitars590’s blog

愚か者の力を馬鹿にしちゃあいけない。

Coalescing Finishes(融合フィニッシュ)

Water base lacquer(ウォーターベースラッカー)
 フィニッシュの3番目のタイプは融合フィニッシュである。融合とは、互いに固まる、あるいは一体化するという意味である。ギターフィニッシングのための主な融合フィニッシュは、ウォーターベースラッカー、あるいは「ウォーターボーン」ラッカーである。このフィニッシュ剤は水やグリコール、その他の溶剤の中に、既に硬化したレジンのマイクロペレットが含まれたものである。水分が蒸発するにつれ、スロードライイング溶剤(ゆっくり乾燥する溶剤)が、レジン粒子の外側を柔らかくする。すると、気化的フィニッシュがおこなうのと同じように、レジン粒子同士がフィルム状の塗膜の中で互いにくっつき、結合することができるようになる。水分がフィニッシュに効力を持つわけだ。水はスロードライイング溶剤(ゆっくりと乾燥する溶剤)を希釈することで、水分自体が蒸発するまでは、レジンが柔らかくなったり、癒着したりすることから防いでいる。ウォーターベースラッカーは不燃性で、耐えられないようなガスは生成しない。クリアで硬い仕上がりなので、ウォーターベースラッカーは、とても良い仕事をする。それは、多くのギターメーカーで(利用されることからも)証明されている。
 ウォーターベースラッカーは、通常、レジン(普通はアクリルかウレタン、または、その両方の混合)で構成される。そして、レジンは溶けているのではなく、以下に示す液状の成分のフィニッシュ剤の中で微細な粒子の状態で存在している。
・レジンを溶かすのに必要な副溶剤
・水はスプレーの時に、フィニッシュの「運び手」となるだけでなく、溶剤を希釈し、早 期に結合がおこなわれることを防ぐ
・気泡が現れたとき、その気泡からフィニッシュを守る形態
・定まった懸濁液の中の異なる要素を保持するための乳化剤(訳者注:わからん!)
・レジンがその特徴的な、良いパフォーマンスを発揮するに至った後の、小さな緩和のた めの要素
 一旦、フィニッシュ(スプレー、ハケ塗り、布による塗布)がおこなわれると、まず、水分が蒸発する。次に、融合するための溶剤が凝縮され、(互いに同化できるように)レジンの粒が柔らかくなる。レジンの粒子が完全に融合しないと、粒子間に隙間ができ、光を回折させ、フィニッシュの中に、曇りや煙状のものを残すことになる。これらの溶剤は、形成された塗膜の表面を柔らかくするし、新しいトップコートが形成されるのに従い、下の塗膜を溶かしたり浸食したりする。最後に副溶剤が蒸発し、レジンがトップコートを形成する。