Guitars590’s blog

愚か者の力を馬鹿にしちゃあいけない。

えー、37万HIT超えました。
ありがとうございます。
毎度の科白ですが、このような閉じたブログにしては、すごいな、と。
需要が適度にあると言うことでしょうか?
本日からChapter 3です。
少しずつ面白くなってくるかも?

CHAPTER3

Finish Colorants(仕上げの塗料)
 ギターに真の個性を与える重要なフィニッシュのパートを始めよう。多くのクラフトマンはギターを完璧に美しく作ろうとして心血を注ぐ傾向がある。色彩はギターを印象深くする重要なものだ。どこにも色が着けられていないギターは非常に稀である。「ナチュラル」フィニッシュのギターであっても、ネックやバック、サイドには格調高く木部に効果的なスプレーが施されているものだ。
 フィニッシュにおける着色を学ぶことは、学術的な要素を持ち、ギターを仕上げる上で疎かにできない部分である。通常、あなたはあなた自身の着色剤を作らなければならない。「なぜ買わないのか?」と問うだろう。あなたは必要な材料を購入することができる。しかし、ラッカーに色調をつけたり、彩度を考えたり、混ぜたり塗ったりという仕上げの行程はお店のカウンターの向こうや、ホームセンターの棚には並んではいないのだ。ギターフィニッシャー(仕上げ人)は、ほんの僅かの材料からバリエーションを広げ、無数の効果をあげられることを知っているのだ。どのように彼らは塗るのか、透明と塗りつぶしはどこで使い分けるのか、どの段階でギターに着色するのか、時としてほんの小さなタッチの違いで大きな効果が得られるので、最終的に理解してもらえると思う。

A Short History of Guitar Coloring
ギターは昔からある楽器であるが、20世紀は着色の時代であった。ここでは、重要な当時の流行と材料に関する簡単な歴史を述べていく。

1900 to 1930
 1900年代の初頭、ギターにはナチュラル・カラー・フィニッシュが施されていた。それらのギターはシュラックとバーニッシュの両方の色調が金色に経年変化したものである。1920年代末期には木調の染料や自然の染料のみならずラッカーも経年変化している。木が経年変化すると、木自体の色は濃くなる。そして塗装はより金色へと変化していく。この年代のギターメーカーはネックやバック、サイドをdyeステイン着色し、木材の開いた木目(導管)を埋めていた。マーチン、ギブソンともにマホガニーウォールナットの色調を使っていた。ギブソンは「ダーク・マホガニー」と呼ばれる紫色がかかったワインレッドを多くのギターやマンドリンのサイドやバックに使っていた。不透明な黒のピグメント・バーニッシュが美しいギブソンのスタイル0タイプに数多く見られる。また、いくつかのギブソンマンドリンやギターにトップ(表板)の着色として黒や白が使われた。
 ギブソンは1930年に至るまでの10年くらいの間にサン・バーストを使い始めた。マーチンは1930年代に入るまで、ラッカーやスプレーの道具を使い始めないので、それらを使い始める1930年代に入ってからサン・バーストを使い始める。ギブソンは初期のサン・バーストを手作業でおこなっていた。多くはゴールデン・イエローの上に赤を吹いたり、ゴールデン・イエローの上に茶色がかった黒を吹いた。(Lloyd Loar「クレモナ・ブラウン」サン・バーストは、バイオリンのアンティークな仕上げをモデルにしている)ギブソンはアルコール系のステインを使うのをとても好んだ。とは言っても水性のステインもおそらく使っていたとは思う。ギブソンは初期のサン・バーストは木地に直接着色していた。