Guitars590’s blog

愚か者の力を馬鹿にしちゃあいけない。

Dyes and pigment
 ギターフィニッシュにおける無数の色とりどりの効果は、dyeとpigmentの2つの素材のバリエーションから成し遂げられる。dyeは木材がフィギュアドの時に優先的に使われる。質の高い木材にペイントをべったり塗るビルダーはいない。(時として、本来持っている良さ以上に素晴らしく塗装されたフィギュアドのギターを見る)pigmentはペイントされたギターがそうであるように、木を隠したり覆ったりするときに使う。時として、多くのサンバーストの仕上げのように、明るくdyeされた木に使われる。pigmentに光を当てると粒子同士がお互いに光を防いだり、光を吸収してしまったりする。だから我々は適切に塗装された場合、木部を見ることができないのだ。

Dye
 dyeは透き通っている。光線は通過して木の表面で反射する。だから我々は鮮明に着色された木や木目を見ることができる。ギターdyeは水性着色剤と粉状とある。粉状のものは、染色剤として木に深く染みこませるため、アルコールや水などの溶解液で溶かす。溶解液が蒸発しても、dye染料は蒸発せずに木にとどまる。木に染みこむのだ。dyeはラッカーやシュラックの様に付着するためのバインダー(粘着成分)を必要としない。dyeは染料として単独で利用できるし、着色するためのフィニッシュのように透明な陰影や色調を付け加えるため、混ぜて利用することもできる。クリアガラスのジャーにdye染料やdye陰影剤、色調剤を注ぎ入れてみると、光が透けて見えるはずだ。これがdyeのもつ透過性だ。PRSのギターには、黒やピンク、銀、グリーン、ブルー、などの特別の陰影剤としてのdyeが最終的に求められた。ギターフィニッシャーの多くが、赤、黄、茶を多く使っているが、以上のことからサンバーストや陰影、色調に関する仕上げ方を真似することができるはずだ。

Pigment
 溶剤に溶けにくい染料もある。pigmentは溶けない。pigmentは溶剤の中に留まる。木の表面に付いたり、開いたままの導管に入り込む不透明なものである。pigmentは溶剤が蒸発した後に木の表面に定着するために定着剤(バインダー)を必要とする。もしpigmentに定着剤を使わなければ、ちょっとしたアクシデントで拭き取られてしまったり、ホコリになったり、とにかく粉に戻ってしまうのだ。pimentは溶けずにいるので、使う前に良くかき混ぜる必要がある。そうすると不透明な染料や塗料になる。クリアガラスのジャーに良くかき混ぜたpigmentや定着剤の含まれたpigmentをいれても、透き通っては見えない。
 ピグメント・ステイン、ピグメント・ワイピング・ステイン(拭き取り可能なもの)、厚塗りで磨けるステインなどがあり、ほとんどが半透明であるが、ある段階まで塗ると、木(木目を)を隠すようになる。こういったピグメント・ステインなどは、資材店などで、家屋用のものを、と尋ねれば見つけられると思う。それらは家具用として広く認識されているが、まれに楽器用に使われる。ギブソンの初期のダーク・サンバーストの幾つかは、不透明なニトロセルロース・ラッカーというよりもむしろ、pigmentステインだったと考えるべきだろう。
 1950年代以前に、フェンダーは自動車用の塗料をギターに用いたことがあった。ソリッド・カラー(単色の染料の仕上げ)には、白や黒、茶や赤に限定されていた。そして、黄色がかった白の陰影も使われ、オールド・ナショナル・ポリクローム・フィニッシュの様なタン・カラーもあった。白・黒・赤はギターショップの棚の中にいつも置かれて、最も使われ続けた色だったが、最近ではあまり見られなくなった。