Guitars590’s blog

愚か者の力を馬鹿にしちゃあいけない。

今日も寒かったですね。
ジョン・レノンの命日です。(日本時間は9日だったか、と)

Toning and shading
 Toningとは一定の方式に従って、木の表面全体に透明或いは半透明の色づけをスプレーする工程である。Shadingは暗色・明色・サンバーストをスプレーしたり、カラー・コートされた上から或る部分を隠すためにスプレーする技術のことである。私たちは、分かりやすくするために、TonerとShaderという風に2つのプロセスに材料を当てはめ、使い分ける事にする。実際に、この2つの工程は仕上げ剤の使い方によって特徴づけられる。
 この本のレシピはtoningを行うときにはtonerを使い、shadingやサンバーストを行うときにはshaderを使うということにしている。必ずしも素材(この場合染料)の持つ透明性や濃さ(強さ)=strength、遮光性による使い分けではない。
 stainingからtoningとshadingを分けるものは何か?stainingは色素材を木材に直接スプレーしたり、塗ったりする。その時に、定着剤(バインダー・クリア)は用いない。toningとshadingの場合は色素材をクリア或いはバインダーと混ぜ合わされて、着色されたフィニッシュのコート(薄い膜)として使われる。tonerとshaderは木の表面にあるのに対し、stainは木に染みこむ。tonerとshaderはスプレーされ、通常は薄いコート(膜)の中に存在するわけだ。スプレーされるわけだから、木の表面に直接存在するし、クリアコート(クリアの薄い膜)と木の間に存在するとも言える。
 shaderあるいはtonerの透明・半透明・不透明の度合い(程度)は、染料がどのくらいの量で使われ、着色されているかによる。tonerとshaderは液体状のdye、或いは粉状のものをラッカー・ベースに溶かしたり、dyeとpigmentを両方使ったり、といった形で色づけされる。既製品での違いを述べると、缶の底に沈殿物が無ければ、その液体はdye stainと言える。もし、沈殿物があったり、かき回したときに撹拌による影ができたら、それはpigment stain、あるいはpigment dye stainである。
 dyeで色づけされたtonerとshaderは透明性がある。(透明なカラーセロファンを思い浮かべて欲しい)pigmentで色づけされたshaderは、半透明である。そして縁に行くに従って完全な不透明にすることもできる。もし、pigmentを加えすぎたら、tonerやshaderは最後にはpaintになってしまう。塗りつぶす力が欲しいが、薄く仕上げたいという時pigmentを加えていくことで、「エクストラ・ストロングdye shade」あるいはtonerとなっていく。折れたペグ・ヘッド、ネックのリセットなどのリペアをしてタッチアップしたい、その部分の跡を隠したい、そう言ったときに最低限の厚さでフィニッシュコートをすることができるという点で重要である。