Guitars590’s blog

愚か者の力を馬鹿にしちゃあいけない。

Dry-sanding a finish
 ファイナルコートに至る全てのフィニッシュ・サンディングは220番から320番くらいのno-loadペーパで、ドライで行われる。(水を使わず、ウェット・サンディングはしない)スカッフ・サンディングは素早く軽いサンディングで、フィニッシュの上の高い部分を削るものである。そして、一般的には低い部分(へこみ)を無くすものではないと覚えておこう。レベル・サンディングは木地に届く危険性が無いくらい十分に何層もコートされた後に行うべきものである。レベル・サンディングの段階で低い部分(へこみ)を無くすのだ。(chapter 8でサンディングによるフィニッシュに触れる)
 ドライ・サンディングのフリ・カット・ペーパは320番以上であるべきだが、フィニッシュ(特にラッカー)が目詰まりを引き起こしやすい。ドライ・サンディングのペーパは番手が高いほど苦労させられるものだ。だから、一定のところで新しいペーパに取り替えるのが良いだろう。目詰まりは硬い「しこり」のようなものを作り、そのまま作業を続けると良くできた表面に傷を作ってしまうのだ。
 何人かのフィニッシャーは、仕上げ段階を通して400番を使い続けるが、それはやりすぎだと思う。220番から320番位のサンディングがラッカー・コートを素早く処理するのには十分である。そして、サンディングによる傷はスプレー・コートをしたときに溶け込み見えなくなる。320番より滑らかにしたければ、P規格のサンド・ペーパが良いだろう。エステル減摩剤が入っていない金色にコートされたアルミ酸化物タイプのものがよい。それは、あまり削りかすを出さないからだ。
 どの段階でも手でドライ・サンディングができる。サンディング・ブロックを使ったり、電気のオービタル・サンダーを使ったりできる。もし、ランダム・オービタル・サンダーを利用するなら、普通220番でやるところを、代わりに280〜320番位でやってみて欲しい。というのも、動力を使ったサンディングは、ハンド・サンディングよりも攻撃的だからだ。(力が強く、やりすぎることがある、ということ)
 レベル・サンディングは普通2・3回行われるものだ。(きっちりした取り決めは無いのだが)我々は時折コーティング過程でレベル・サンディングを行うが、最終コートの直前にレベル・サンディングを行うことが普通である。また、最終コートが行われた後レベル・サンディングを行う。(つまり、磨きの前の段階である)スカッフ・サンディングと最初の2回のレベル・サンディングは通常220〜320番位で行う。サンディングによる掻き傷はラッカーによるコーティング・スプレーで溶け込んでしまう。(ファイナル・コートの前後で行うレベル・サンディングで320番位を使うフィニッシャーも勿論いる)
 着色を受けてのフィニッシュにおいては、通常レベル・サンディングは320番程度の番手で行うべきである。理由は、カラー・フィニッシュは、より平滑にするためのオーバ・クリアというより、着色段階での平面が重要になるからだ。そしてフィニッシュ全体を、より薄く保つため、できるだけ少ない回数のオーバ・コートがなされるべきだのだ。(カラー・コートを薄く保つために特に重要なのは、ピグメントがそれ自体ソフトだということだ。柔らかいフィニッシュは望ましくない。というのは簡単に傷つくし、美しさを簡単に損なうからだ)