Guitars590’s blog

愚か者の力を馬鹿にしちゃあいけない。

 Wet-sanding a finish
 通常のペーパでどんなに努力を重ねてもウェット・サンディングは常にそのあるべき段階で行われるべきである。多くのフィニッシャーは、最終コートが終わった段階でスーパ・ファイン・グリッドのサンド・ペーパによるウェット・サンディングに切り替える。どんなに高品質のペーパであっても、そしてどんなに完璧を求めようとも、空研ぎペーパはフィニッシュに傷つけると言うよりは小さな塊を作ってしまうものなのだ。水は細かい粒を流し去るための潤滑油の役目とサンディング時の摩擦熱を冷やすための冷却剤の役割を果たす。ウェット・サンディングはガラスのような、掻き傷のない仕上げをもたらしてくれる。これはウェット・サンディングよりもドライ・サンディングによる傷の方が深く、垂直についてしまうからだ。ウェット・サンディングによる傷が深かったとしても、それがあまり目立たないのは、傷の断面がより丸い状態であるからだ。とにもかくにも、ウェット・サンディングを施した後の表面は、バフをかけやすい状態になっている。そして、最終的に極小の傷も解らなくしてしまうはずだ。
 ほとんどの製造者はCAMI規格のペーパの後にP規格やJIS規格のペーパを使う傾向にある。それはCAMI規格のペーパは粒子が大きめである傾向にあるからだ。そしてそれは、完璧に近いフィニッシュを得るには少々まずい原因になるものだ。こういった点から、切れるペーパよりも滑らかなペーパを探すべきだろう。
 ウェット・サンディング・ペーパは220番〜2000番位の幅で存在する。1000番までで止めるフィニッシャーもいるし、1000番を超えて作業する人もいる。また、全ての番手をしっかり使う人もいる。一度に2段階番手を上げて作業する人もいる。サンド・ペーパのどの番手を選ぶかは、ファイナル・コートの滑らかさと、バフがけをどのようにするかに関わっている。電動工具でバフがけするならば、手で磨くのよりは粒や傷を取りのけ易い訳だ。だが、それでも全ての人にバフがけ前に必要なのは、P800番でのウェット・サンディングである。もし、手で磨くならば少なくとも1000番までは行うということだ。できれば、1200か1500番、あるいはそれ以上。素晴らしい仕上がりを得る経験だけが作業のガイドになってくれる。