Guitars590’s blog

愚か者の力を馬鹿にしちゃあいけない。

Don't forget scrapers
 Chapter 5で紹介したように、スクレーパはフィニッシングのあらゆる場面でサンド・ペーパの様に使えるので、重要な道具である。木の表面や木目をきれいにして、完全な状態にし、傷をなくすだけでなく、スクレーパはフィニッシュも滑らかにすることができる。スクレーパはちょっとした出っ張りや繊維の浮き上がり、特にシュラックの様な薄いウォッシュ・コートの表面からホコリ・ゴミを上手に取り除いてくれる。
 一般的にスクレーパは面に対して殆ど直角に保持する。(70度から90度位)僅かにカーブがかかるようにしならせて両手で保持する。それから引いたり押したり、木の表面で動かす。木に対してスクレーパをどれくらいしならせるか、そして、木にどれくらい接触させるかを調節することで、広くカットしたり、狭くカットしたりする。
 バインディング象眼、パール・インレイ、それから小さな平らな表面、カーブした表面などでは、スクレーパは片手で保持し、より繊細な心構えで利用できる、そういう点で、家具作りなどとギター作りは異なる。
 スクレーパは液だれ、ゴミ、出っ張りを平らにできる。塗料のしたたり跡、液だれ、ゴミ、そしてあらゆるタイプの出っ張りを平らにするのに最初期の段階では、ヤスリや(サンディング・ブロックを付けた)サンド・ペーパを使う。その後でスクレーパを使って平面を完全に出してみよう。注意深く使うこと。サンド・ペーパやヤスリのように周囲を傷つけることなくスクレーパはリペアの時などにも表面のフィニッシュを均一にしてくれる。
・使い捨ての両刃カミソリはフィニッシュ・リペアの均一作業にもってこいである。刃の 部分を砥石で少し磨いで、切れ味を悪くしておくとさらに良い。
・木片(木のダボ)に挟み込んだカッターの刃はバインディング・スクレーパとして良い 働きをする。

Techniques for Buffing the Finish
 自分が長い間思い描いていたものと同じくらいに素晴らしくフィニッシュを磨き上げることができなかった時のフラストレーションといったら他に譬えるものがない。営業して間もない小さなショップのフィニッシャーに対して言っているのではない。しかし、できる限り良い見栄えのフィニッシュを望むならば、両軸バッファに投資してみてはどうだろう?多くの人は、ハンド・ラビングから始める。そして人々に知られている電動サンダーやポリッシャーに移行する。だが、両軸バッファが、我々のリーチよりも身近でリーズナブルな現在、すぐに使い始めるべきなのではなかろうか?
 他のタイプのバフィングの入り込む余地はある。手作業によるバフィングやあらゆる電動ツールのバフィングは、初心者や多くのツールに投資できないショップにとっては経済的で、現実的なものである。もちろん、あらゆる場面において、これらを利用するテクニックが必要である。
 どのようにバフがけするかは、さほど問題ではない。正しい番手で始めることが重要だ。もし、細かすぎる番手で始めたのなら、ちょっと粗い傷は取り除けない。粗すぎるコンパウンドで始めれば、ウエット・サンディングでやり終えた仕事を単にもう一度繰り返すだけである。あらゆる方向のバフがけは、特にホイールでは、轍のような跡を作らない傾向にある。