Guitars590’s blog

愚か者の力を馬鹿にしちゃあいけない。

Sanding and scraping(サンディングとスクレーピング)
 木の準備段階のサンディングは180〜220番以上の番手は必要ではない。木目をサンディングをし、ルータやノコギリなどの木工道具の残した跡や早期に使った粗いサンドペーパによる木目を横切ったペーパ痕など、確実にすべて消すこと。サンディングのマテリアルとテクニックについては、Chapter5とChapter8で触れている。
 既に言及しているが、木目の末端部(断面部)や横の部分(側面部)の傷をとったり、ペグヘッドの裏の表面の様な平らな部分の出っ張りを平らにしたり、普通のサンディングがやりにくいカッタウェイの部分を仕上げたりするのには、スクレーパは特に有効である。
 ボルトオンネックの楽器を仕上げているのなら、ボディとネックの接合部分を二重にチェックすること。そして、両方のフィニッシュの厚さを考慮して調節する。ラッカーでは、ネックのフィニッシュは、0,006インチから0,008インチの厚さになる。そして、ネックポケットの横の壁は、もう少し薄くおさまるはずだ。多分、0,002インチから0,004インチの間である。ネックの両側プラス、ポケットの両側で、トータル0,025インチから0,030インチである。つまり、名刺2〜3枚位である。フィニッシュは後にパーツを上手く調整しようとしても、上手くいかないことは確実である。

Grain raising(木目を浮き立たせる)
 この段階では、木の繊維を盛り上がらせるために木を濡らす。そして乾いた後、Chapter8で記述したように、浮き上がった繊維を軽くサンディングする。素晴らしいフィギュアドの木は後ほど着色する。水だけを使うのではなく、水溶性の着色剤を使うことで、木目を浮き立たせることと、木目の価値を高めることの両立ができる。次の段階で、ファイナルサンディングがおこなわれた後も、木の中に、ある程度の色が残るので木目の価値が高まる。この木目を浮き立たせる技術は、Chapter10の「フィギュアドメイプルとスプルースのビンテージスタイルのサンバースト」で詳細に記述する。