10月6日に、ヴァン・ヘイレンが亡くなった。
ほぼ同世代。
おそらく同じような音楽を聞き育ったのだろうと思う。
SNSなどではもうその死を悼み投稿の嵐である。
また、新聞の記事でも紙面の取扱は意外なほど大きかった。
今朝、小林克彦が書いていたが、ちょうどロックが商業主義に乗った頃に登場した。
大きなスタジアムコンサートが一般的になり、ロックが不良?というステッカーも剥がれた時期だったのだ。
また、ミュージックヴィデオの広がりも彼らの後押しをしただろう。
そして彼の底抜けに明るい笑顔が更に良い印象を与えたのだろう。
それまでは、いかに顔を歪ませ(あるときはその音以上に)、難しいフレーズを弾くかというところにギタリストの醍醐味があったように思う。
彼は、そこを易易と、まさにジャンプし、右手の指を使うことで笑いながら弾きまくったのである。
いや、弾きまくるという表現は少し違う。そんな一生懸命な印象を彼は与えない。
クラプトンも60年代当時、神の手と言われる。
しかし、当然のことながら、クラプトンの音楽はブルースを基本にしており、目をつむって早いフレーズを弾くときには、まるで僧侶のイメージだった。笑いながら弾く音楽ではなかったのだ。
ところがエディの音楽は明るい、底抜けに明るい。
ここがロックに関係のない人々を惹きつけた要素の一つがあったのではないか。
なにはともあれ。
巨大な星が一つ消え去ったのは、事実である。
残念でならない。