Guitars590’s blog

愚か者の力を馬鹿にしちゃあいけない。

最高のギタリストとは

定義が難しいですね。
たとえば土俵を同じにしないと誰もが納得する結果は出ません。
これは当然といえば当然で、芸術には独創性が必ず存在するからです。その独創性を人々は愛するわけですね。それは、そのギタリストのフレーズであったり、ライトハンド奏法*1であったり、時には生き方そのもの*2であったりするわけです。自分を擬人化しやすい人を好きになる場合もありますね。私なんかジェフ・ベック大先生と同じ誕生日というだけで、もう大ファンになりましたもの。
ですから100人の人がベスト50を選べば、100通りのベスト50が存在します。当然他の人が付けたのと同じ順位になるギタリストも出てくるでしょうが、その人を選んだ価値基準は違うはずです。そうなんですね、それで良いんですね。
ただ、だれでも「こいつなら」という共通項はあるはずです。その共通項を拾い上げると、ごく少数のギタリストが浮かび上がります。それが超一流なのです。常識の統一というか、だれでも「ごめんなさーい!」と謝りたくなる存在がいるのです。極々一握りですが。それは例えばジミ・ヘンドリクスであり、エリック・クラプトンである訳です。若い人には解りにくいかもしれませんが、そういう人たちなのですね。この2人は。「え、レッドツェッペリンジミー・ペイジは?」違います。「え、ジェフ・ベックは?」これも違います。なぜなら彼らはギターを弾くようにギターを弾いているからです。*3ところが、クラプトンとジミ・ヘンドリクスの2人は息をするのと同じようにギターを弾くからです。「え、クラプトンは最近やっと弾いている感じじゃん?第一ツアーにギタリスト連れているし、クラプトンはギターを弾ける歌い手じゃないの?」確かに現在はそうかもしれません。しかし、ジミ・ヘンドリクスは若くして逝きました。そのころのクラプトンはどうだったか?勝るとも劣らないギターを弾いていたのですよ。だからこそ「CLAPTON IS GOD」とパブの壁に書かれたわけです。無論、後になってそのことが彼を悩ませますがね。
私の大好きなJEFF・BECKはもう一歩ですね。届かない。ま、そのおかげで「ブロウ・バイ・ブロウ」など傑作を残すわけですが。本人も一番解っていると思います。ジミー・ペイジにしてもそうです。ツェッペリンという有機集合体の中では無限の、本当に無限の力を出しますが、ソロになってからの彼はどうか?皆さんご存じの通りです。
さて、こんなことを書いてくると、「そうじゃないべ?」という人もいるはず。そうなのです。それで良いのです。そう考えることが大事でしょう。その行為が聞く側の我々のレベルを上げることでしょう。生まれた年代の違う聞き手が同じ土俵で語り合えるのが音楽の良いところ。残された楽曲は誰にも平等です。たくさん聞いて、たくさん考えてください。そして、たくさんギターの練習をしましょう。

*1:バンヘイレンがこれをやったときには誰もが仰天しましたが、どうやらその前にやった人もいるらしいですね

*2:たとえば悪魔に魂を売ったと言われるロバート・ジョンソンの生きかたね

*3:日本語間違っているわけではありません