Guitars590’s blog

愚か者の力を馬鹿にしちゃあいけない。

Step3;Wash Coating(Optional)
 Coating Encyclopedic Dictionary のなかでThe Federation of Societies for Coating Technology によって言及されているのは、ウォッシュコートとは「木の表面をシールするためや、すぐ次に行われるサンディングのために木の繊維を固めるため、ボディステインの後になされるコーティングのことである。」とされている。
 毎日利用されるウォッシュコートは、様々な目的に応じて、良く薄められた形で見受けられる。次に行われる塗装作業が何であれ、木が過度に塗料を吸収することから木の表面を守ることが一番重要な点である。;すぐ次に行われるサンディングのために木の繊維を固める;コーティングが上手くいくように良い粘着力をもたらす;グレインフィラーやあとに施される着色剤が直接触れることから木部をシールする;木にうっかりついてしまう油分やシリコンのような汚染物質を封じ込める;他の作業段階と次の作業段階を切り分ける;フィニッシングスケジュールを遅らせる、サンディングの傷を溶かす、バフィングの前の最終トップコートをスムーズにする。ウォッシュコートの最大の働きはグレインフィラーを用いる前に閉じ込めること、木をシールすることである。
 もし何か次に塗るのに適したものがあるのなら、ウォッシュコートの過程をとばし、次のふさわしい過程を続けよう;グレインフィラーを利用しようと思わない場合;あなたのやりかたが無着色の木地にグレインフィラーを用いようとしている場合(ギブソンの多くのビンテージ再生産のフィニッシュはまず最初に木地に目止めをするようなやり方となっている);グレインフィラーや着色剤を使わずに完全なナチュラルフィニッシュしようと思う場合;汚染物質が現れないとわかっている場合などである。
 現段階でウォッシュコートを施さないとしても、後の段階でフィニッシュを施し始めたとき、その時点の最初のコートは、浸透力(粘着力)をよくするために、薄く濡れたものであるべきである。
 Step3ではウォッシュコートの最も一般的な役割は以下のように決めてかかっている(仮定している)。作品の見栄えを冴えなくさせないように、着色剤同士が混ざらないように(何らかのグレインフィラーを使うことで)、着色剤同士が混ざらないように、作業を切り分けるものである。もし作業を分離することだけが目的であるならば、あなたの意図する塗料として、ウォッシュコートには良く薄められたものを使いなさい(例として素のラッカー);ここではバリアウォッシュコートは必要ではない。もし木に何か汚染物質が少しでもあると思われる場合は、この段階でバリアウォッシュコートをするのは充分に検討をした方がよい。(われわれは製作の中で、どんな風に汚染物質がとりつくかということを既に説明してきている。ここでもう一つ伝えておく。)完全にフィニッシュが終わるまで弾きたがらないこと!
 どんなフィニッシュ剤でも、よく薄められたものであるなら、ウォッシュコートになり得る。だから、「液だれ」を回避するために軽くスプレーするべきである。低粘度だが、木の表面の等高線に正確に沿ってスプレーしよう。木目をコーティングするが、埋めないこと。開いた木目はグレインフィラーを受け入れてくれる。適切なウォッシュコートは最終のフィニッシュにほんの少し厚みを加えるだけである。薄くて硬度が低いので、気泡や厚いフィニッシュの下で気化するときの「ワナ」が原因となるピンホールを避ける手助けとなる。
 バリアコートはその上に施されるコートの溶剤に対して低溶解性を持つ素材である(べきだ)。ギターフィニッシングにおいて、生地の木や染めた木に対する最良のウォッシュコートは、つまり、ラッカートップコートの受け手として最良のものは、フレッシュ・シュラック、ビニールシーラとして売られているビニールモディファイドラッカー、それからビニールウォッシュコート(これらはChapter1で述べている)などである。シュラックは木に美しい金色の色調を加えるし、怪しいシリコントラブルの上に塗るシール剤である。しかし、ギターフィニッシャーの多くはビニールウォッシュコートを使う。それは、便利だし、使いやすいし、水分のバリヤとして最良だし、シリコンのシール剤として妥当な仕事をするからだ。バリヤコートとしての特性と共に、ビニールシーラはトップコートの粘着性を促進させるし、フィニッシュに自然な色調を与える。多くの製造業者は、最近の出来合いの一般的なギターのラッカートップコートの下に用いることを勧めている。
 これに対して、シュラックはミックスされたばかりのものである必要がある。そして、ラッカーが平滑にできない表面の凹みや、平面が出ない部分に充填することができる。厚さを求めないのであるならば、ラッカーの下の素晴らしいベースになるはずだ。