Guitars590’s blog

愚か者の力を馬鹿にしちゃあいけない。

Step6:Vintage "Primer" Under Solid Colors(Optional)
 フィニッシュは表面に施されたのと同じ位だけ良くなることができる。(きれいに施されればその様になるし、いい加減ならそれなりの仕上がりにしかならない)この格言は、スムーズで傷がなく施されたカラーコートにおいて、とりわけ真実である。着色層での不完全な部分はみんなクリアトップコートの下に見えるからだ。我々は、2つの理由から、できるだけ少ない回数のコートで着色を上手に済ませたいのだ。まず、着色に利用するピグメントが高価であるということ。次に割れが入らないように全体を薄くしたいからである。我々は自動車を塗るのと同じ様にカラーコートの準備をする。
 自動車の塗装業者は金属製の表面のために、(通常)グレー、赤酸化色、白プライマー(プライマー・サーフェーサーと呼ばれる)などによる何層ものコートをスプレーすることで、着色されたトップコートの準備をしている。それから、サンディングで表面をスムーズに平らにする。プライマーの中の顔料は速い形成を促し、不完全な部分を埋め、サンディングをしやすくする。プライマーの色、注意が必要な明色の範囲、カラーコートが程良く覆われた時(瞬間)をフィニッシャーが観察することが手助けになる。材料を節約することと、厚塗りから生じる塗装面のクラッキングを回避するために、ほとんどのフィニッシャーは薄いコートを求める。自動車の塗装人は金属を塗装するのであって、木を塗るのではない。だからコート(塗膜)を薄く保つことは、さほど難しくない。(金属は木のように塗料を吸い取らないからである)
 木に単色をスプレーするときには、白のアンダーコートをよく使う。白は木の表面を塗りつぶすためによい仕事をしてくれる。白は明るさを加え、特に明色の下層では明るさを加える。そして、カラーコートが完全に覆われているかどうか、簡単に見る(判断する)ことができる。過度に顔料の入ったプライマーは、少なくとも、何層にも施されたエステルのサンディングシーラーと同じ位悪い影響を与える。柔らかい顔料のプライマーの厚いコート(層)と、それが木に染み込んでいくのを見守るよりは、我々はクリアラッカーの厚い層を施す(硬いから)、そして320番位でサンディングし、それから白の薄い塗膜を1回(必要に応じて2回)スプレーする。
 ある色は他の色より表面を早く曇らせる。白はたまたまブロッカーとして最適なのであり、安価である。だから、塗装人には伝統的なプライマーカラーとして使われてきたのである。ビンテージ・フェンダーのカスタムカラーのストラトの多くのフィニッシュを剥がしてみると、カラーコートのすぐ下に白のアンダーコートがきっと見つかるはずだ。(グレイプライマーも見つけたことがある。また、それ以外の色もあったが、白が最も一般的であった。)見たところ、フェンダーは我々と同じやり方で白を使っている。ブロッカーと背景色の両方として利用している。
 カラーコートの下に明色を施すために、顔料を含んだアンダーコートを必ず使う必要はない。あなたが着色したい色を塗装するのに、充分に表面が滑らかになるまで、白塗装とクリアラッカー層の形成は飛ばすことができる。しかし、多くの場合、最終フィニッシュを薄くするのに、白のアンダーコートは寄与している。暗い色のプライマーや木地に色を塗装するのよりも、1・2回分の塗装が省ける理由がここにあるのだ。おまけに、ビンテージ・フェンダー・フィニッシュの再生産の方法として、信用できるものである。
 もし、step5で、塗り、サンディング、平面出しがすべて正しく行われたならば、白のラッカーは、その後に続くカラーコートと同じ位上手く施されるはずである。それはガラスのようになるはずだ。そして、サンディングを必要とするか、しないかくらいになるはずだ。もし、少しでも不完全であったならば、320番のノーロードのペーパでサンディングすること。そして、プライマーをスポットスプレーすることで、サンディングしすぎたところや、塗膜が抜けたところを総てタッチアップする。