Guitars590’s blog

愚か者の力を馬鹿にしちゃあいけない。

Use power effectively(動力を有効に利用する)
 木地であれ、フィニッシュであれ、電動サンダーやランダム・オービタル・サンダーが使えれば、実際、かなりの時間を節約できる。ランダム・オービタル・サンダーは、祖先のオービタル・サンダーや「oscillating」パッド・サンダーに比べ、渦状の傷が少なくて済む。しかし、よく見ればランダム・オービタル・サンダーも傷を残すことがわかる。新しくて適切な番手のシャープな切れ味のペーパを使い、適切なスピードでサンディングをすることで渦状の傷を最小限にとどめよう。熟練したフィニッシャーは電動サンダーを素早く操作して、必要以上に渦状の傷をつけずに切り上げる。取扱説明書を読んで、正しい操作速度で作業を行うこと。
 ギターの上にサンダーを置いたままスイッチのON・OFFをしてはいけない。でないと、かなり時間をかけなくては取れないくらいの深い渦状の傷を付けることになる。木部に当てる前にスイッチをONにし、浅い角度で木に当ててサンダーを滑らせるように操作する。そうすることでサンディングができる。そして、OFFにする前に木材からサンダーを滑らかに離す。言うまでもないが、スイッチを切ってから完全にモーターが止まるまでは、サンダーを置いてはいけない。
 サンダーのメインテナンスについて触れる。ランダム・オービタル・サンダーにはパッドが早く動きすぎないようにブレーキが内蔵されている。ブレーキはやがて擦り切れるので交換可能になっている。そのパーツはサービスセンターなどで数ドルで手に入れることができる。作業中にパッドが十分にスローにならずに、木に穴ができてしまったら、ブレーキが減ったと思っていい。そんな状態になったらブレーキを交換する時期になったということだ。
 電動サンダーは急いでいるときに使いたいと思うものだが、完全なフィニッシュのためには、その後のハンド・サンディングも必要であることは言うまでもない。電動サンダーの後で、サンディング・ブロックを使ったハンド・サンディングを木目に沿っておこなうと渦状の傷を消すことができる。

Pick the right grit
 Chapter 5でサンドペーパの正しい選び方を説明している。製作作業を通して、フィニッシュ作業の段階で消せないような傷を作るのは避けたいものだ。そのために充分に切れる番手を選ぶ必要がある。どんなことがあっても、120番より粗いペーパで始めてはいけない。

 ギター用の木材の多くに対しては、180番から220番を下限とした丁寧なサンディングの後にスプレーされるようになっている。マホガニやローズ・ウッド、ウォルナット、メイプル、その他ネック、バック、サイドに使われる木材にこの約束は適用される。スプルースやシダー、レッド・ウッドなどトップ用の木材は220番が最も一般的である。280番や320番でサンディングしなければならない時もあるが、それで充分とも言えない。以前、600番以上までサンディングをするフィニッシャーを見たが、仕上がりは素晴らしかった。もはや木のサンディングではなく、ポリッシングである。木の表面がスムーズなので、塗装のトラブルも殆ど無く仕上げることができるのだ!